2023 年 62 巻 1 号 p. 57-61
機械設備によるはさまれ・引き込まれ・巻き込まれといった災害を防止るため,新規設備では,設計時点で安全確認に基づく安全制御による保護方策を行うことが有効である.しかし,既存の設備の場合は潤沢な費用をかけることが難しいという経済上の問題や,設備内に安全制御回路を組み込むスペースが無い等の制約があることなど工学上の点からも実行できないことがある.そこで,比較的安価で,安全制御回路の設計・増設も不要な方法で,安全性は同等な“しくみ”を用いた安全確認型の起動許可システムを考案し,実施した事例を紹介する.