J-STAGE トップ  >  資料トップ  > 書誌事項

産業衛生学雑誌
Vol. 49 (2007) No. 3 P 103-109

記事言語:

http://doi.org/10.1539/sangyoeisei.49.103

調査報告

関東地区の事業場における慢性疾患による仕事の生産性への影響:和田耕治ほか.北里大学医学部衛生学公衆衛生学―慢性疾患は労働者の仕事の生産性に影響を与える.本調査は関東地方にある事業場の労働者を対象にして慢性疾患による仕事の生産性への影響の評価として,慢性疾患の有訴率,慢性疾患の影響として労働障害指数,欠勤による損失労働時間を測定することを目的とした.関東地方にある4つの製造業の事業場における労働者544名を対象に2006年4月から6月の定期健康診断の際にStanford Presenteeism Scaleの日本語版を配布した.433名(回答率79.6%)から有効な回答を得た.48.9%の労働者が,なんらかの慢性疾患が仕事の生産性に影響を与えたと回答した.最も仕事の生産性に影響を与えていた慢性疾患のうち,有訴率が高かったのは,「アレルギー」(13.3%),「腰痛・首の不調」(9.7%)であった.労働障害指数が高かった慢性疾患は,「うつ病・不安又は情緒不安定」と「偏頭痛・慢性頭痛」であった.最も影響を与えていた慢性疾患で欠勤により損失した労働時間の総計は,対象労働者の総労働時間の1.4%であった.欠勤による損失労働時間の高かった疾患は「アレルギー」,「腰痛・首の不調」,「うつ病・不安又は情緒不安定」であった.こうした結果をもとに,生産性に影響を与える疾患に対しての対策を講じることが可能となる.
(産衛誌2007; 49: 103-109)

Copyright © 2007 公益社団法人 日本産業衛生学会

記事ツール

この記事を共有