49 巻 (2007) 3 号 p. 89-97
小・中規模事業場における自己採血法を用いた生活習慣病改善指導法の検討:蒲浦光正ほか.神奈川県予防医学協会―事業場内で上腕採血による血液検査を実施できない小・中規模事業場において効果的な生活習慣病予防指導を行う手段として,自己採血キット及び小型遠心分離機を用いた血液検査を指標とした生活習慣病改善プログラムを考案し,中規模事業場においてこれを実施した.定期健康診断で脂質,糖といった生活習慣病関連項目に一定の所見があった者に対して6ヶ月間,全7回産業医による面談と全3回の自己採血検査法を行ったところ,多くの者に血液検査データ(トリグリセライド)の改善,腹囲,体重の減少がみられた.また一回の検査に要する費用も低く抑えることができた.客観的なデータに基づき,また事業所内で気軽にかつ容易に実施可能なこの手法は,今後小・中規模事業場において生活習慣病予防の有効な手段となる可能性がある.
(産衛誌2007; 49: 89-97)