産婦人科の進歩
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総説
臍帯血を用いた幹細胞治療の現況と展望
―新生児低酸素性虚血性脳症に対する自己臍帯血幹細胞治療について―
藤田 由布田中 達也柴田 綾子丸尾 伸之豊 奈々絵佐野 博之鍋谷 まこと新宅 治夫
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2019 年 71 巻 2 号 p. 87-94

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抄録

最近幹細胞を使用した再生医療の進歩とともに出産の臨床現場における臍帯血採取に関する注目度が高まっている.本論文では,新生児低酸素性虚血性脳症(hypoxic ischemic encephalopathy;HIE)に対する自己臍帯血幹細胞治療の進展および再生医療等安全性確保法に基づいた臍帯血幹細胞の取り扱いについて述べる.産婦人科医は,臍帯血幹細胞を用いた再生医療の進展状況および法的対応について理解を深め,家族や研究機関等からの要請に対して分娩時の臍帯血採取を検討する必要がある.〔産婦の進歩71(2):87-94,2019(令和元年5月)〕

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© 2019 近畿産科婦人科学会
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