生物物理化学
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電気的易動度が遅い salivary 型アミラーゼバリアント
宮島 絹江星野 忠吉冨 要子阿部 和美中村 利弘河野 均也菰田 二一
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43 巻 (1999) 3 号 p. 153-157

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抄録

われわれは, S1-アミラーゼ (AMY) よりも電気的易動度が遅いS型AMY (slow-S) バリアントを見いだし, 易動度の順に陽極側から slow-S1, slow-S2, slow-S3と命名した. slow-S検体の検出は, 抗ヒトS-AMY阻害モノクローナル抗体処理と未処理試料との電気泳動パターンを比較して, バンドの消失または減少からその同定を行った. 各 slow-Sバンドの易動度は, slow-S1はP2とほぼ同位置に, slow-S2は dominant-P2Sとほぼ同位置に, そして slow-S3はP1と dominant-P2Sの間にそれぞれ検出された. slow-Sの出現頻度は, 7,234検体中, slow-S1は5検体 (0.07%), slow-S2は12検体 (0.17%), slow-S3は2検体 (0.03%) であった. しかしながら, slow-Sバリアント出現の起因については, 現時点では不明であり, 遺伝的な素因, 糖鎖による修飾, デアミノ化の可能性について, 今後検討していく必要がある.

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© 日本電気泳動学会
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