日本化粧品技術者会誌
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短報
シャンプーの香り持続性を制御する処方技術
原矢 奈々山戸 直弥押村 英子
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2022 年 56 巻 3 号 p. 290-295

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抄録

本研究では,香料として汎用されるd-リモネンを含有するシャンプーを適用した毛髪への香料残留について,アシルグルタミン酸塩(以下,CG)をはじめとする種々のアニオン性界面活性剤と,カチオン性ポリマーとして代表的なカチオン化セルロース(以下,PQ10)で形成される複合体コアソルベート形成能の観点から調査した。その結果,シャンプー処方の希釈液中で確認された複数種の複合体コアセルベートが毛髪への香料残留を促進していることを明らかにした。特に,CGとPQ10を含有するシャンプーは,アルキルエーテル硫酸塩やアシルサルコシン塩等のアニオン性界面活性剤とPQ10を用いたシャンプーよりも顕著な香料残留効果を示し,濁度で示される複合体コアソルベート量も多いことが判明した。さらに,CGとPQ10を含有するシャンプーにおいて,処方中の塩や脂肪酸の濃度,pHによって毛髪への香料残留量が制御されることを明らかにした。

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© 2022 日本化粧品技術者会
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