加齢に伴う皮膚表面の変化, 例えば表皮レベルのこじわ, 肌のきめの変化, 乾燥, しみなどは, 化粧品によるスキンケアで改善されうる問題であると考えられる。また皮膚表面の角質層の機能変化は, 表皮のみに留まらず皮膚全体に影響を及ぼす。これらのことから表皮-角質層の機能の加齢に伴う変化について検討することが, 化粧品による抗老化スキンケアを考える場合, 極めて重要な課題であることは明らかである。この総説では加齢に伴う表皮機能の変化について特に角質層とそのバリアー機能に重点をおいて論じる。また加齢に伴う皮膚表面の問題を解決するために有意義であると考えられる最新の報告についても紹介する。