日本化粧品技術者会誌
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高速原子衝撃イオン化質量分析法 (FAB-MS) の化粧品分析への利用
木村 朋子吉田 誠一西谷 宏高松 翼
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1997 年 31 巻 1 号 p. 66-74

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抄録

段階溶出シリカゲルカラムクロマトグラフィーを骨格分画法とし, 13C-NMRとGC/MSを組み合わせた化粧品の体系的分析法に最適化されたFAB-MS測定法を組み合わせることで, シリカゲルカラムクロマトグラフィーのアセトン, メタノール画分に溶出するポリアルキレングリコール, オキシアルキレン付加非イオン活性剤, ポリグリセリン及びその誘導体等の極性中分子量 (1000-2000) 成分のアルキル基分布, オキシアルキレン基付加数分布等の詳細な同定が可能なシステムを構築できた。スペクトル解析の結果を基に各種化粧品原料のスペクトルを仮想し, 数値と構造のデータベースとすることで簡易的な検索システムも構築できた。混合物状態のスペクトルへの反映状況については, 測定条件の最適化を含めて, 半定量的に考察した。

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