日本化粧品技術者会誌
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化粧品容器の変形原因とその対策
宮前 裕太金子 智佳子相羽 智晴神保 和子岡谷 吉雄
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1998 年 32 巻 3 号 p. 263-271

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抄録

著者らは, 容器に樹脂を用いた化粧品 (トイレタリー商品を含む) に危惧されている容器の変形 (へこみ) を未然に防止する方策を検討し, へこみの原因が, 内容物の気体吸収による容器内の減圧と, 内容物による容器の軟化という二つの現象に起因することを見いだした。また本研究から, へこみ現象の評価法を確立し, 原料の種類によって気体を吸収し容器内を減圧にする能力 (以下減圧度という) と容器を軟化させる能力 (以下軟化度という) が異なるということと, 内容物の減圧度は構成原料の減圧度から計算によって推定できるという知見を得た。これにより, 任意の減圧度, 軟化度を有する内容物の調製が可能となり, 調製したモデル処方とモデル容器の検討により, 内容物の減圧度や軟化度と容器変形との関連性を評価し, 「容器変形の未然防止策」を得た。

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