日本化粧品技術者会誌
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染色毛髪に対するアニオン性界面活性剤の影響および色測定
内田 咲子植原 計一吉岡 正人
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2002 年 36 巻 2 号 p. 102-110

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抄録

ヘアカラーの普及に伴って, ヘアカラーの色数も増加し色の評価が重要になってきている。一般には, 目視による官能評価が主であり, 客観的な色評価が難しいと言われている。われわれは色の評価法の一つとしてカラーレーザー顕微鏡を用いて3原色 (R, G, B) による評価を検討した。5種類の標準色カードおよび毛髪についての3原色による評価結果と目視による評価結果とが有意に相関があることを確認でき, 毛髪の色の一次評価法として利用できることが示唆された。同時に, ヘアカラー後の毛髪について3種類のアニオン性界而活性剤による洗浄による褪色度および損傷防止への影響について検討した。カラーレーザー顕微鏡による評価, および目視評価を行ったところ, アニオン性界面活性剤の種類によって褪色度が異なり, かつ損傷防止能も異なることが確認された。ラウロイル加水分解シルクナトリウム液は褪色度が少なく, 損傷防止に優れていることが認められた。

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