日本化粧品技術者会誌
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第2世代干渉断層計技術 (FD-OCT) による皮膚内部構造の非侵襲的3次元観察
酒井 進吾
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2008 年 42 巻 2 号 p. 81-88

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抄録

しわ, きめ, 毛穴, 等の表面形態変化に起因する内部構造変化を解析することは香粧品学のみならず, 皮膚科学, 美容学的にも非常に重要である。しかし, 表面形態は外力や切り出しによって容易に変形してしまうため, 表面形態の変化と内部構造の変化は別々の方法で評価され, その評価値の相関によって両変化の関連を解析する方法が一般に行われている。したがって, 非接触, 非侵襲的に表面構造と内部構造を同時に計測し, 解析する方法が望まれている。われわれは非侵襲的に皮膚を3次元計測することを可能にした次世代の光干渉断層計, FD-OCT (Fourier domain optical coherence tomography) を用いた皮膚内部構造解析に着手している。今回は, その新しいFD-OCT技術の概要と香粧品学的有用性, 将来性について解説したい。

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