システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
第53回システム制御情報学会研究発表講演会
セッションID: gs06
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二次割当問題におけるランダムウォークと局所探索を導入したMAX-MIN Ant Systemの検討
*石橋 賢*飯村 伊智郎*中山 茂
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抄録

先行研究において,Ant Colony Optimization(ACO)の各種組合せ最適化問題への有効性が報告されている.筆者らも先に,ランダム選択(Random Selection: RS)を導入したMAX-MIN Ant System(MMAS^{RS})を提案し,組合せ最適化問題の中でも困難とされている二次割当問題(Quadratic Assignment Problem: QAP)において有効であることを確認した.QAPには,ベンチマーク問題(QAPLIB)があり4つの問題クラスに分類されるが,全問題クラスにおいての有効性は未評価である.そこで本研究では,QAPLIBの全問題クラスを対象として従来手法であるMMASとの比較実験を通し,本手法の有効性を評価する.なお,アリの初期段階の採餌行動に現れるランダムウォーク(Random Walk: RW)にアナロジーを得たことから,本稿では,RSをRWと,MMAS^{RS}をMMAS^{RW}と称するものとする.さらに,局所探索(LS)を導入し,RWとの併用による効果を検討する.計算機実験の結果から,本手法であるMMAS^{RW}がQAPにおいて有効な手法であることが確かめられ,さらにRWとLSとの併用により大幅な探索性能の向上が確認できた.

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© 2009 システム制御情報学会
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