脳卒中の外科
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特集:動脈瘤クリッピング術の手術手技―原 著
中大脳動脈瘤クリッピング術の基本手技 ─かぎられた症例で確実な技術習得を目指して─
虎澤 誠英小野 秀明青野 俊也瀬川 将史谷島 健生田村 晃齊藤 勇
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2022 年 50 巻 2 号 p. 107-113

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抄録

中大脳動脈瘤クリッピング術は,脳動脈瘤クリッピング術の基本として位置づけられる.当院では若手術者が限られた症例数の中で手術手技を習得できるように,手術の細部にいたるまでコンセプトを明確にし統一徹底している.sylvian fissureの展開に関しては,安全で精確なretractionとsharp dissectionを用いて必要十分な広範囲の展開を,動脈瘤へのアプローチに関しては動脈瘤非癒着側からの剝離手順を,それぞれ徹底している.今回これらのコンセプトを紹介するとともに,実際に若手術者が執刀した63症例の成績を検証した.結果は,手術操作に関連した虚血性合併症を2例(3.2%)に認めたがいずれも無症候性であり,術後modified Rankin Scaleが悪化した症例は認めなかった.当院の手術コンセプトは安全確実に中大脳動脈瘤クリッピング術を遂行できるものであり,また,このような汎用性の高い手技を統一徹底することは若手術者の教育に有用であると考える.

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© 2022 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
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