脳卒中の外科
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原  著
術中cone beam CTを用いた内視鏡下脳内血腫除去術の初期経験
石黒 光紀原 秀今井 直哉米澤 慎悟深澤 誠司
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2022 年 50 巻 2 号 p. 119-123

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抄録

脳内出血に対する内視鏡下手術は低侵襲かつ安全な方法として確立されつつある手術であるものの,内科的治療や他の手術法と比較してその優位性を証明するデータはわずかである.これらの結果を受け,安全かつ確実に手術を行い,周術期合併症を減少させることが非常に重要である.血腫の性状や形態によっては,十分な血腫除去率を得られず,圧迫所見の軽減が不十分で終わることがあり,術中にリアルタイムの残存血腫量を確認する目的でcone beam CTを併用することは有用と考えた.今回,われわれは術中にcone beam CTを利用した脳内出血に対する内視鏡下手術について報告する.

方法として,手術直前,止血操作を終了後にcone beam CTを撮影し,十分な血腫除去率が得られていることを確認して閉創を行った.術中に血腫除去に難渋した際は,適宜cone beam CTにて評価を追加した.術直前,直後に通常の頭部CTを施行し,ハイブリッド手術室内で撮影した画像評価と比較した.

cone beam CTを併用した7例全例で,出血の評価は可能であった.血腫除去に難渋した1例は,適宜cone beam CTにて評価を追加した.術直後に施行した通常の頭部CTは,cone beam CTと同様な所見で,全例で後出血を認めず,十分な血腫除去率が得られていた.

cone beam CTを用いることにより,リアルタイムに治療効果判定が可能で,脳内出血に対する内視鏡下手術をより安全に提供するための有用なツールになり得ると考えられた.

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© 2022 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
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