物理探査
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ケーススタディ
東日本大震災後の復興における地中レーダの活用事例
高橋 一徳劉 海クリスティアン コヤマ駒木野 智寛佐藤 源之
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2016 年 69 巻 3 号 p. 185-194

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抄録

 東日本大震災からの復興では地中探査によって効率化を図ることができるものが多くある。本論文では,住宅地の高台移転等に関わる遺跡調査,異状出水のための地盤調査,津波被災者・遺留品捜索に地中レーダを導入し,これらの効率化に寄与できる例を示す。遺跡調査や地盤調査では,地中レーダ計測を行うことで,調査対象である遺跡や地下空洞を非開削で高速・簡便に検出,位置特定することができる。地中レーダ計測の結果をもとにその後の掘削をともなう調査の箇所を決定することで,掘削作業を最小限にとどめることができる。本報では,宮城県東松島市の野蒜築港跡,宮城県山元町合戦原古墳群における遺跡調査,および福島県いわき市における地盤調査を例として示す。海岸における津波被災者および遺留品捜索では,地中レーダ計測によって埋没物を検出・位置特定することができ,地中の捜索に寄与できることを示す。また,これらの調査に用いた地中レーダ装置についても述べる。

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© 2016 社団法人 物理探査学会
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