物理探査
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論説
ミュオグラフィの地下構造探査への適用:現状と展望
田中 宏幸
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2018 年 71 巻 p. 127-135

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抄録

宇宙に由来する素粒子ミュオンの強い透過力を用いた巨大物体の透視撮像技術ミュオグラフィはそのリソースのユニバーサリティーから世界の地震火山噴火予測,社会基盤監視,文化遺産調査へと適用され,実績を上げつつ有る。これまで観測ターゲットとされてきた物体のほとんどは地表に突出した形状を持つものが多い。これは上半球のみから到来するミュオンを利用する上で水平に近い方向から到来するものを使えば検出器を地下に埋設する事無く,物体内部を可視化する事が出来るからである。一方で,同技術の地表に突出した物体以外への適用についても社会への期待は大きく,古代地下都市,資源探査,地下水モニタリングなど,地下の状況を把握するためにミュオグラフィは利用され始めている。本論では,ミュオグラフィの地下構造探査への適用の現状をレビューするとともに,将来の大深度ミュオグラフィの実現可能性について述べる。

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© 2018 社団法人 物理探査学会
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