生活経済学研究
Online ISSN : 2424-1288
Print ISSN : 1341-7347
ISSN-L : 1341-7347
論文
交通移動時間が人口の流出に与える影響
岩本 朋大
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2020 年 52 巻 p. 79-100

詳細
抄録

都市や地域を結ぶ交通網は年々改善している。空間経済学の理論では輸送コストの低下は人口集積を招くとする。したがってそのような改善は人口移動を誘発させていると考えられる。本稿では航空・鉄道・バス・自家用車による移動時間の改善が地域間人口移動を増加させるのかを都道府県間平均移動時間のデータを用いてグラビティモデルの手法で分析する。 分析の結果、航空と鉄道での移動時間の短縮が人口流出を加速させることが確認された。さらに若年者の人口移動に限り分析を行うと、航空と鉄道での移動時間の短縮は人口流出を増加させ、さらにバスでの移動時間の短縮も人口流出を増加させる傾向を確認した。

著者関連情報
© 生活経済学会
前の記事 次の記事
feedback
Top