日本生気象学会雑誌
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総説
気象変化による慢性痛悪化のメカニズム
佐藤 純
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2003 年 40 巻 4 号 p. 219-224

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抄録

著者らは慢性痛が前線通過や気温低下の際に悪化する現象の科学的実証とそのメカニズムを明らかにする目的で,慢性痛モデルラットを用いた人工環境曝露実験を行ってきた.これまでに,天気変化でみられる程度の気圧低下(大気圧から27hPa減圧)と気温低下(22°Cから7°C冷却)により単関節炎モデルと神経因性疼痛モデルの疼痛行動が増強することを明らかにし,いわゆる「天気痛」を動物モデルで再現することに成功した.そして,気圧低下の疼痛増強作用には交感神経活動が重要であること,また気温低下による疼痛増強のメカニズムにおいては,病態時に出現する皮膚冷感受性線維の感作が重要な役割を担っていることも見出した.さらに,内耳破壊を施した神経因性疼痛モデルを用いた気圧低下実験の結果から,気圧の変化を検出する機構(気圧検出センサー)がラットの内耳前庭部に存在することを示唆する結果を得た.

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© 2003 日本生気象学会
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