日本生気象学会雑誌
Online ISSN : 1347-7617
Print ISSN : 0389-1313
ISSN-L : 0389-1313
原著
屋外の WBGT 式の伝熱工学的解釈とそこから導かれる WBGT の補正量
佐古井 智紀持田 徹
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 52 巻 1 号 p. 17-28

詳細
抄録
本稿では,中強度の代謝量 174 W/m2 での作業時,かつ,一般的な透湿性の衣服を着用した条件を対象として,日射のある条件に用いられる WBGT 式の意味合いを伝熱工学の視点から検討した.その結果,1)WBGT の湿球温度とグローブ温度,気温の重み係数の比は,皮膚のぬれ率 0.5 を想定した場合の比に応じること,2)WBGT のグローブ温度と気温の重み係数の比は,長波長放射の影響は無視し,日射の影響を評価する比に応じること,3)人体の熱収支式を WBGT とほぼ同一の重みによる湿球温度,グローブ温度,気温の平均値と補正項の和として表せること,4)WBGT は,皮膚温と蓄熱率の加重平均に対応する指標と解釈できること,5)気流,着衣の基礎熱抵抗,着衣の日射吸収率,放射熱源の有無に応じて WBGT に誤差が生じること,の 5 点が明らかになった.これらを踏まえ,WBGT の誤差および補正量を,熱伝達特性に基づき評価する手法を提案した.
著者関連情報
© 2015 日本生気象学会
前の記事 次の記事
feedback
Top