2013 年 19 巻 2 号 p. 148-153
多くの製造業は今グローバル化などビジネスモデルの転換が急務となっている。一方で硬直化したシステムがビジネスモデル転換の足かせとなることも多いなど、グローバル化を進める製造業ではグローバルなITマネジメントの整備において多くの課題に直面している。
本論では, まずこの課題の解決策の一つとして, 戦略との企業システム全体の適合を図るフレームワークであるEAの実践的な手法であるアーキテクチャ成熟度ステージの考え方に基づいて, 企業のビジネスモデルをEAと関係づけることができるのか, 具体事例を踏まえて検証する。
一方では, このようなグローバルマネジメント先行事例として, 新しいマザー工場のあり方が議論されている。そこで, マザー工場の機能の変遷を整理したうえで, グローバルITマネジメントの課題と対比させ, マザー工場の展開で得られた知見をグローバルITマネジメントに展開することを試みる。