2007 年 14 巻 1 号 p. 121-126
日本発の技術として優れたものが数多くある。現在の情報化社会において、携帯電話、ノートパソコン等は我々の日常生活の必需品となっている。その携帯機器の電源として、リチウムイオン二次電池が用いられている。それらの携帯機器類の電源であるリチウムイオン二次電池は、著者の以前の勤務先である旭化成の吉野らにより、世界で最初に発明されたものである。本研究発表では、リチウムイオン二次電池の技術開発の経緯について述べる。また、日本発の技術開発がどのように事業経営に作用しているかについて触れたい。また、リチウムイオン二次電池が産業界に及ぼした事業展開等について述べる。また、リチウムイオン二次電池は将来、ハイブリッドカーの電池に使用されるなど、その将来性についても言及する。