生産管理
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Print ISSN : 1341-528X
IS子会社のマネジメントに影響を与える要因の考察
松野 成悟沫田 淑恵
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2007 年 14 巻 1 号 p. 55-60

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抄録
わが国における情報システムのアウトソーシングの特徴として, 大企業を中心とした別会社方式の採用があげられる。その多くは, 自社の情報システム部門を分社化してIS子会社を設立したものである。しかし, 近年ではIS子会社と外部ベンダとの資本提携を強化したり, 完全に売却する企業がある一方で, 外販事業からの撤退, さらにはIS子会社を再び親会社へ吸収・統合するケースも見られるなど, IS子会社のマネジメントの多様化が進んでいる。本論文では, そのようなIS子会社のマネジメントに影響を与える要因について事例分析を通じて検討する。具体的には, IS業務に関する資産特定性の低下が外注方式へ移行する誘因を高める, プロフィットセンタ化の推進が外部ベンダと提携する誘因を高める, コア事業群を支えるインフラとしてのIS業務の役割増大が別会社方式を維持・強化する誘因を高めるという仮説が提示される。
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© 日本生産管理学会
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