2008 年 60 巻 6 号 p. 537-540
2008年6月14日午前8時43分, 岩手県内陸南部においてマグニチュード7.2の地震が発生し, 岩手県奥州市と宮城県栗原市において最大震度6強を観測した.この地震では, 建物被害が少なく土砂災害が多いことが被害の特徴として挙げられている.地震発生から4日後に実施した調査をもとに, 主に秋田県側で発生した主要な道路被害事例について報告した.具体的には河川湾曲部の斜面崩壊による道路閉鎖, 常時から安定性の低かった補強土擁壁の変位による道路橋取付け部の沈下, 片切片盛部の崩壊, 道路盛土を含む斜面の大規模崩落などについてまとめた.[本要旨はPDFには含まれない]