抄録
21世紀型社会は,急激な高齢化・過疎化社会の進展,低炭素型社会の実現,環境配慮型・省エネルギー社会の構築,世界一安全な道路交通社会の実現等「モビリティ(移動)」と密接に関連している課題が多い.それらの解決の手段として,EVを中心とする次世代自動車に期待が大きいが,一方では,わが国の最大の産業で100年続いた垂直型産業構造の代表である自動車産業が,技術動向,グローバル化の中で水平型産業構造に変革し,基幹産業の根幹を揺るがしかねない.次世代自動車の発展を通して,自動車産業と社会・経済のパラダイムシフトを俯瞰する.