2011 年 63 巻 4 号 p. 517-520
東京大学生産技術研究所では, 平成22年2月24日から緊急地震速報の高度利用を開始している.高度利用者向けの緊急地震速報(予報)を受信し, キャンパスに震度3以上の揺れが到達すると予想された場合に, An, As, B-F棟の放送設備より館内放送が行われる.2011年3月11日午後14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震の際には, 14時47分2秒に発表された緊急地震速報第九報で予想震度が2.7となり, 主要動到達の約1分前に緊急地震速報放送により警戒を呼びかけることができた.地震後の構成員へのアンケートからは, 放送が役に立ったという意見とともに, 予測震度が低かったことへの戸惑いも見られた.[本要旨はPDFには含まれない]