2011 年 63 巻 4 号 p. 525-533
2011年3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震による津波被害調査を発災2週間後に実施した結果を報告した.今回は, 紙面の都合上, 主要な被災地域のみの考察となったが全体を通じて津波被害の特徴は, 大きく分けて2つであると考えられる.(1)高地に住んでいる住民には全く被害がない.(2)木造住宅に甚大な被害が生じている.これらの知見は防災工学上極めて重要な示唆を与えるものである.今回の被災地調査を通じて津波被害の甚大さを感じるとともに, 今後, 津波被害から人命・財産を守るために多くの知見を得ることができた.[本要旨はPDFには含まれない]