抄録
東京都内の江東デルタ地帯には海抜ゼロメートル地帯が広がっており,大規模水害の危険性が指摘されている.本研究では,洪水氾濫シミュレーション・人口および建物分布のGISデータを用いて,水害時に江東デルタ地帯において必要とされる避難場所の収容力に関する分析を行った.交通機関の運行条件や歩行可能範囲を踏まえた上で,地域内の域内避難と地域外への広域避難の双方を考慮し避難場所の過不足を評価するとともに,指定避難場所以外の公共・民間建物を活用した場合の収容力増大効果も把握し,適切な避難場所計画に向けた示唆を得た.[本要旨はPDFには含まれない]