飽和･不飽和状態にある鉄鉱粉と砂質土の繰返し三軸試験

抄録

飽和および不飽和状態にある鉄鉱粉と砂質土の液状化特性を明らかにするために繰返し三軸試験を実施した．不飽和供試体の液状化強度は飽和供試体よりも大きく，その増加率は同じ材料では飽和度の低下，あるいは間隙空気の圧縮量の増加とともに大きくなる傾向を示した．しかし，鉄鉱粉・稲城砂におけるこれらの関係は，豊浦砂とは定量的に異なっていた．間隙空気の圧縮量と有効応力低下時の膨潤量から定義した「体積ひずみ比」を用いることで，不飽和供試体の液状化強度増加率との関係が，材料の違いの影響を受けにくくなった．