2015 年 67 巻 2 号 p. 125-130
多くの交差点における車両感知器の課題は,左折・直進・右折の方向別の需要を直接把握することができない点である.これは,特に,右折専用現示を持つ信号の性能に影響するものであり,右折車両は相対的に短いスプリットにより,大きな遅れ時間を被る状況がしばしば発生する.本研究は,感知器データと光ビーコンによるプローブデータを組み合せることにより,右折需要とその旅行時間を推定する手法を開発する.推定手法を実際の交通データにより検証し,その推定結果に基づくスプリット調整による交差点の円滑性改善可能性について示す.