2017 年 69 巻 1 号 p. 35-43
再生可能エネルギー発電は天候に依存し出力が不確実に大きく変動する.そのため,今後の電力システムの運用計画や設備計画においては,再生可能エネルギー発電の出力変動特性を把握する必要がある.本研究では,このために行われるIntegration Study で使用するために,電力システムにおける風力発電の合計出力実績データを用いて,風力発電の短周期出力変動およびランプ変動の分析を行った.また,風力発電機の持つ出力変化率制限制御による短周期変動量の低減効果,今後想定される風力発電設備容量に基づいて算出した電力システムの一般発電機が供給する残余需要のランプ変動の分析を行った.