2017 年 69 巻 6 号 p. 357-360
ミャンマー最大の都市(人口約514 万人)で,同国の経済活動の中心でもあるヤンゴン市はサガイン断層の近傍に位置し,地震リスクの高い地域となっている. ヤンゴン市の地震リスク評価として,Aung(2016) 1) が,既存鉄筋コンクリート(RC 造) の建物を対象とした地震被害関数を開発したが,使用した材料強度は仮定の値であり,実際の材料強度は明らかになっていなかった.そこで本研究では,被害関数の精度向上に向けた,ヤンゴン市の施工状況把握や,実際の材料強度の調査を行う.本報では,これまでのヒアリング調査や,現地で調達した鉄筋の調査について報告する.