生産研究
Online ISSN : 1881-2058
Print ISSN : 0037-105X
ISSN-L : 0037-105X
研究解説
自己組織型比色ケモセンサアレイの構築と金属イオン類の多種同時検出への展開
佐々木 由比南 豪
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 70 巻 3 号 p. 193-196

詳細
抄録

迅速かつ正確な分析化学的システムの開発は,環境モニタリングや医療現場などの多岐に渡る領域で重要である.嗅覚系にインスパイアされたセンサアレイは,レセプタの交差応答性を利用し,多成分の同時分析を可能とする分析ツールであり,その構成要素には分子認識化学分野で研究されてきたケモセンサが有用である.ミクロな分子認識情報をマクロな光学情報に変換することができるケモセンサは,上記の要求を満たす最適分子と言えるが,その合成は容易でない.我々は,誰もが超簡易に作製できるケモセンサアレイの提案を目指して,安価な市販試薬をただ混合するだけで構築可能な比色センサアレイを開発し,金属イオン類の同時検出に適用した.

著者関連情報
© 2018 東京大学生産技術研究所
前の記事 次の記事
feedback
Top