2019 年 71 巻 6 号 p. 1047-1050
近年,豪雨に起因する地盤構造物の脆弱化,例えば細粒分流出の問題が顕在化している.地盤の骨格構造に寄与する細粒分は流出しにくいとの報告があるが,原位置試験あるいは室内試験において土粒子スケールの応力状態を可視化することは困難である.本研究では,大・小粒子から構成されるギャップグレード材料を対象に,骨格構造と周波数特性の関係について調べた.個別要素法による弾性波伝播解析および圧電素子を用いた室内試験の結果,細粒分間応力伝達率とローパス周波数には強い相関がある事が明らかとなった.