2020 年 72 巻 2 号 p. 139-140
2020 年1 月から3 月の約50 日間にわたって中国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の累積感染者数と累積死亡者の推移を追跡したところ,従来の報告には見られない特徴として,暫定死亡率(最終的な死亡率ではなく,その日までの累積死亡者数と累積感染者数の比)の推移データには極小点が見られ,かつ,そのタイミングは死亡者がピークとなる時期よりも8 日ほど早いことが分かった.また,統計データを近似したシグモイド曲線からも同様に,死亡率曲線に極小値が現れる条件が見出された.