日本生態学会誌
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特集1 ハナバチと訪花性双翅目の多様性研究の現状と課題
ハナバチを中心とした送粉者多様性の機能に人為的撹乱が及ぼす影響(<特集1>ハナバチと訪花性双翅目の多様性研究の現状と課題)
安部 哲人
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2014 年 64 巻 1 号 p. 17-25

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抄録

生物多様性の喪失に伴う生態系機能への影響は生態学の主要な研究課題である。送粉も生態系機能の一つであり人類はその恩恵を受けているが、世界各地で人為的撹乱による送粉系の衰退が報告されている。このため、送粉者の多様性と生態系機能の関連、及びそれらの撹乱による影響を調べる研究も盛んに行われている。本稿では、まずハナバチを中心に送粉者の多様性とその機能について概観し、次いで、小笠原諸島の送粉系を例に交えながら送粉系衰退の現状と、それによる機能やサービスへの影響について知見の現状を紹介する。

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© 2014 一般社団法人 日本生態学会
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