日本生態学会誌
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特集4 高等植物の道管流・師管流の計測技術と生態学における研究展開
根、茎、葉の水の流れやすさを測る
―測定手法とそこからわかること―
種子田 春彦 大條 弘貴大塚 晃弘
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ジャーナル オープンアクセス

2016 年 66 巻 2 号 p. 447-464

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抄録

植物体内の水輸送は、個体が適切な水分含量を保ちながら光合成生産を行うために重要な現象である。通水コンダクタンスはこうした水輸送の速度を決める要素のひとつであり、植物種間や環境によって大きく変化する。そこで、通水コンダクタンスを調べることは、植物の水利用戦略を考えるうえで重要な情報を与える。本稿は、根、茎、葉の3つの組織における通水コンダクタンスの測定手法について、それぞれの組織の水の流れ方と手法の利点と欠点を中心に解説した。

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© 2016 一般社団法人 日本生態学会
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