日本生態学会誌
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総説
土壌動物をめぐる生態学的研究の最近の進歩
長谷川 元洋 藤井 佐織金田 哲池田 紘士菱 拓雄兵藤 不二夫小林 真
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2017 年 67 巻 2 号 p. 95-118

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抄録

土壌動物の生態学的研究における近年のトピックとして、地球環境変動などの撹乱を視野に入れた土壌動物の分解過程や炭素動態に与える影響の評価、群集生態学における進化的アプローチ、安定同位体解析や新たな形質をベースとした手法の導入、生態系の地上部と地下部の連携の詳細なプロセスの実験的検証などがあげられる。本総説では、これらに関連する次の6つのトピック、分解における土壌動物の機能、ミミズの炭素隔離、ミミズの群集形成プロセス、トビムシにおける形質ベースアプローチ、安定同位体を用いた土壌動物の食性解析、土壌動物が植物に及ぼす影響について近年の研究成果をレビューした。

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© 2017 一般社団法人 日本生態学会
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