主催: 公益社団法人石油学会
会議名: 第49回石油・石油化学討論会(山形大会)
回次: 49
開催地: 山形市
開催日: 2019/10/31 - 2019/11/01
銅ー亜鉛−アルミナ触媒は、金属塩水溶液と炭酸ナトリウム水溶液を混合することにより合成されてきた。しかし、その比表面積は100m2/g以下にとどまっている。我々は、塩基としてアンモニアガスを用い、気−液界面の微小領域において金属塩水溶液と反応させることにより、微細な沈殿触媒を得ることに成功した。この結果、新規合成法による銅ー亜鉛−アルミナ触媒は、従来法の2倍以上の比表面積となり、100〜150m2/gを有していた。合成した触媒二次粒子は数ミクロン程度の比較的均一な球形であり、銅等の金属に偏析は全く認められなかった。モデル反応としてメタノールの分解反応を試みたところ、従来の共沈触媒より高い活性を示したばかりでなく、二酸化炭素やメタン等の副生物がほとんど生成しないことを見出した。同様な方法で沈殿鉄触媒を合成した。比表面積は従来法の1.2倍を有していた。モデル反応としてアンモニア分解反応を試みたところ、従来法で合成した沈殿鉄触媒に比べ、1.2倍の活性を有していた。