抄録
物体色を対象とする染色などの色材応用分野においては, 鮮明度という概念の重要性が指摘されているが, 様々な条件下にも適用できるCIELAB表色系に基づいた有用な鮮明度値の提案は行われていない.そのため本研究では, CIELAB表色値L, C率, hから算出できる鮮明度値の構成を行い, 次式によって導かれる鮮明度値BDを得た.
BD=2000C (1-Δh290/360) / {L (100-L) }
ここで,
L: CIELABメトリックライトネス
C: CIELABメトリッククロマ
Δh290: CIELABメトリックヒューアングル290からの差, 0≦△h290≦180
これにより, 色相, 色濃度, 鮮明度という色の三属性に基づく新たな色の表示方法の基本モデルが構成できたことになり, さまざまな色材応用分野への適用が期待できる.