雪氷
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KOH添加氷IhのNMR
河田 脩二宇留野 総記高橋 浩樹畠中 洋志
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2002 年 64 巻 3 号 p. 223-231

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抄録

KOH添加氷のNMR(パルス磁気共鳴吸収)の実験を行い,融点から100K(-173℃)間での陽子スピンー格子緩和時間:T1の測定を行った.励起周波数を16.1MH z,23.1MH z,31.0MH z,47.5MH zと変化させ応答の変化を調べた.
T1の温度変化及び周波数変化の解析から, KOH添加氷の中にスピン温度の異なる二つのスピン系(陽子の運動状態が異なる)の共存が明らかとなり,更に得られた高温領域から低温領域へのスピン系間の結合係数(エネルギーの流れ)の変化と誘電緩和との対比から,KOH添加氷の誘電緩和におけるKOH添加固有の誘電緩和の生成・発達更には陽子秩序化の相転移に至る過程を理解するための有意な情報が得られた.

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