環境科学会誌
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研究資料
奈良県内社寺林におけるヒノキ衰退と土壌pHおよび栄養塩量との関係
伊藤 和男 片桐 慶之
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2021 年 34 巻 4 号 p. 208-213

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抄録

日本の奈良には,長い歴史を有し,海外にも知られた多くの神社が存在する。それらの神社には神聖な広い社寺林があり,長い間大切に保護されてきた。その中の1つの神社のヒノキ林について我々が調査したところ,ヒノキが衰退し,その土壌はpHが低く,栄養塩量が少なかった。さらに,ヒノキの衰退と土壌pHおよび栄養塩量との間には,統計的に有意な相関が認められた。したがって,ヒノキ衰退の原因の1つとして,土壌の化学的状態の劣化が示唆された。

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© 2021 公益社団法人環境科学会
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