環境科学会誌
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日本の水環境における消費者製品成分の環境濃度予測手法
山本 昭子Christina E. COWANDrew C. McAVOYEun NAMKUNG
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1997 年 10 巻 2 号 p. 129-139

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抄録

 新規および既存の化学物質の環境安全性を判断するには,環境リスクアセスメントの手法が用いられる。環境リスクアセスメントでは,排出環境における物質の挙動と影響を予測する必要がある。挙動予測では,生物が暴露される物質濃度を推定する。排出経路を把握し,物質が環境中に排出されたあと最終的にどうなるかを理解したうえで環境濃度が推定される。本稿では,複数の排出経路が関わる場合の化学物質の環境濃度を予測する数学モデルを検討した。洗剤製品の成分として広く用いられている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)のデータと,多摩川流域における消費者製品の排出経路に関する情報を用いてケーススタディを行った。

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