抄録
1972〜1987年(冷暖房15シーズン)の東京管区気象台観測による東京気象データを用いて種々の手法で設計用外界条件を検討した.最も望ましい手法は建物および使用方法を考慮する負荷基準法で,次いで乾球温度基準法であった.TAC法は他の手法と同一危険率の場合,安全過ぎる(装置負荷として過大)外界条件であることがわかった.期間負荷の簡易計算方法として,日積算負荷の累積度数率曲線を数区間に分割し,各区間を代表する外界条件を作成する.それらの外界条件による周期定常計算結果に重み付けし期間負荷を算出する方法を試みた.この方法を用いると装置負荷と期間負荷が比較的容易に算出でき,精度も良いことが裏付けられた.