人間と植物とのつながりは人類の起源までさかのぼることができるが,植物が人間にに及ぼす影響はまだ十分に解明されているとはいえない。本研究では生活環境における植物の影響を定量化するために植物の有無およびその配置の相違が被験者の心理的および生理的変化に及ぼす影響を実験的に調べた。植物の存在により安静状態では不快感が減少し,明るさ感が増加した。また精神的ストレスが加えられた状態で、植物の存在により心理的な落ち着きが増し脳波のα波成分が増加した。また、植物の配置が被験者の環境評価に影響を及ぼすことを示した。