2017 年 42 巻 241 号 p. 11-20
時間依存性を有する蓄エネルギー設備及び離散・非線形特性を持つ熱源システムでは, 翌日の運用計画を決めるための最適化計算が非常に複雑になる。従来は線形化を施すなどして問題を簡易化してきたが, 本研究では機器特性をそのままに, 蓄熱槽の出口温度変動, 電気料金単価の変動, ピーク電力の抑制などを一括で考慮したうえで,実用的な時間内に準最適解を求めることが可能な最適化手法を提案した。機器モデルへの機械学習と解空間の学習的探索手法を組合せた本手法はあらゆる形状の関数・モデルを扱うことが可能な高い汎用性を持つ。本手法の結果を従来の経験的な運用と比較し, 優れた結果を確認した。