2018 年 43 巻 254 号 p. 33-42
本研究は,建物の熱源・空調システム全体のエネルギー消費量を最小化する「最適制御技術」の確立を目的としている。 本報では,エネルギーシミュレーションツールである LCEM ツールを用いて,冷却塔ファンインバータ制御の熱源システムにおける最適な運用方法を検討した。LCEMツールによるケーススタディの結果から,「外気湿球温度」と「熱源機の負荷率」の 2つの計測値から最適な冷却塔ファン周波数を求める関係式を導出した。また,実証実験によって,従来の制御方法や,外気湿球温度から最適な冷却水温度を求める関係式に対して有効性を確認した。