埼玉県幸手市の戸建て住宅を対象として,災害時の備えと防災意識に関するアンケ ート調査を行った。アンケートは 5,200 世帯に配布し,2,822 部回収され,回収率は54%となった。自主防災に対する意識調査に関する結果では,高齢になるほど,世帯人数が少ないほど,避難場所を認識していない割合が高くなる傾向がみられた。特に,二人暮らし以下の高齢者世帯に対するサポートを平時から整備しておくことが重要である。備蓄に関する結果より,自宅で非常用トイレを備蓄している世帯は12.4%であった。また,災害時の不安として「トイレ」に関する回答が多いにもかかわらず,実際に災害用トイレを備蓄している世帯が非常に少ない結果が明らかとなった。