大学の理系・医系施設において,24時間起動かつ夜間稼働の機器が設置され,これが要因で理系・医系の建物ベース電力が高くなり,キャンパスの消費電力量を押し上げる実態がある。本研究では,床面積また消費電力量が多く,建物ベース電力も高い工学系建物に着目し,建物における電力多消費室の現地調査から実験機器一覧表を作成した。また,この一覧表の情報と BEMS 電力データの突き合わせ分析から,建物ベ ース電力の内,実験室における実験機器分の約5割の内訳を明らかにし,電力多消費の実験機器を特定した。そして,省エネ対策検討として,電力多消費と特定した大型実験機器の集約化と省エネ意識にもとづく研究者の省エネ行動の検討を行った。