日本歯科保存学雑誌
Online ISSN : 2188-0808
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原著
感染象牙質の除去におけるQLF法の応用
川崎 弘二三宅 達郎神 光一郎酒井 怜子吉田 邦晃田中 浩二河村 泰治西村 有祐廣瀬 泰明谷本 啓彰山本 一世神原 正樹
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キーワード: QLF法, 感染象牙質, 蛍光
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2008 年 51 巻 3 号 p. 266-273

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抄録

本研究では,ヒトを対象に感染象牙質の除去を行う際に段階的なQLF(quantitative light-induced fluorescence)法による評価を行い,感染象牙質の除去に対するQLF法の応用の可能性について検討した.被験者は臨床的に修復治療が必要な象牙質に達するう蝕をもち,インフォームド・コンセントによる内容説明を行い実験の参加に同意を得た健康な成人3名とし,各被験者それぞれ2歯を対象とした.視診による色調の変化,触診による象牙質の硬さを診断基準として感染象牙質の除去を行う際,段階的にQLF法による評価を行った.QLF法による画像解析の結果,すべての被験歯において最大蛍光強度を示すΔR Max値はう窩の開拡に伴って上昇し,感染象牙質が露出すると最大値を示した後,感染象牙質の除去が進むにつれ低下するという山型の変化を示した.すなわち,ΔR Max値により感染象牙質の除去に対応した局所的な蛍光強度の変化が観察でき,QLF法の応用により感染象牙質が定量的に評価できる可能性のあることが明らかとなった.

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© 2008 特定非営利活動法人日本歯科保存学会
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