日本歯科保存学雑誌
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各種手用スケーラーがチタン合金表面に及ぼす影響 : SEMによる観察
佐藤 秀一好士 亮介清水 千津子坂井 雅子汐見 登向井 浩吉沼 直人坪田 圭司宮崎 真至伊藤 公一
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2013 年 56 巻 4 号 p. 285-290

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抄録

目的:各種手用スケーラーのインスツルメンテーションがチタン合金表面に及ぼす影響を走査電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した.材料と方法:チタン合金製円柱状試片の表面に人工着色物を塗布し,ステンレス鋼製スケーラー(Stn),チタン製スケーラー(Ti)およびカーボン繊維含有ポリフェニレンサルファイド製スケーラー(PPS)を用いて人工着色物を除去し,その除去時間を計測した.次いで,着色物を除去した試片の表面粗さ(Ra)を測定するとともに表面性状をSEMを用いて観察した.成績:着色物除去時間は,Stnを用いた場合ではほかのスケーラーよりも有意に短かった.Stnを用いた場合では,PPSおよびTiを用いた場合に比較して試片表面の損傷が著明であった.一方,PPSでは試片表面にほとんど損傷を認めなかったが,Tiではわずかであるが損傷が認められた.試片の表面粗さはStnを用いた場合で有意に高く,TiとPPSを用いた場合の試片の間に有意差は認められなかった.結論:本実験に用いたいずれの手用スケーラーにおいても,チタン試片の表面粗さを増加させたが,特にStnを用いた場合,損傷が多く表面粗さも大きかった.

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© 2013 特定非営利活動法人日本歯科保存学会
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